「にごり酒」って「どぶろく」とは違うもの?
以前、日本酒の「無濾過(むろか)」について調べました。
「透明なのに、無濾過ってなによ?」という疑問から調べたわけですが、なんだか若干、釈然としない分類の仕方でしたよね。
「活性炭」を使っていなければ、濾過機(フィルター)にかけても、「無濾過」扱い。
濾過機(フィルター)使こてますやん!
そんなツッコミをしてしまう、ちょっと「?」が残るところがありました 苦笑
結論から言ってしまうと、今回の「にごり酒」についても、調べていくと、ちょっと「?」が残りました。。
混乱するので、ひとまずは、タイトルの「にごり酒」と「どぶろく」の違いからいきます!
「にごり酒」と「どぶろく」の違い
同じ白く濁っていて、原料は同じ米。
漢字で書くと、「濁り酒(にごりざけ)」と「濁酒(どぶろく)」、似ている。。
一体、どこが違うのか?
違いは、シンプルです。
「濾(こ)している」か、「濾(こ)していない」かの違いです。
米や水、麹菌、酵母などを使い、アルコール発酵させると、「醪(もろみ)」となります。
この「醪(もろみ)」を濾して、酒と酒粕(さけかす)に分けると、「清酒」となるのですが、この時、粗い布やザルなどで濾すことで、「にごり酒」となるそうです。
これに対して、「どぶろく」は、「濾(こ)す」作業をしていないので、「その他の醸造酒」に分類されます。
酒税法にて、かかる税率が違うようです。
歴史的に「どぶろく」は、「豊作を祈願するための神聖な酒」という意味があるそうです。
飛鳥・奈良時代の豊作祈願や収穫への感謝をするおりに、米から造った白濁酒を神様に捧げるという風習があり、その酒を「どぶろく」と呼んでいたそうです。
今も飛弾の白川などでは、醸造の許可を受けたいくつかの神社が「どぶろく」を造り、伝統的な神事を行っているそうです。
白川では、村内の各地区の神社にて、毎年9月の終わりから10月にかけ、「どぶろく祭」というお祭りがあるそうですよ!
一度行ってみたいですね~、っていうか、飲みたいw
ここで再度、簡単にまとめると、一度も濾(こ)していない日本酒が「どぶろく」、少し濾(こ)したけどまだ濁っているのが「にごり酒」!
とてもシンプルで、わかりやすい分類の仕方ですよね!
では、書き出しの「?」が残るというのは、なんだ?ってことですが、私の頭を悩ませるのは、この疑問です。
「にごり酒」は、「無濾過(むろか)」なの?
上の方でも書きましたが、以前、日本酒の「無濾過(むろか)」について調べたのです。
sake-life.hatenablog.com
で、日本酒において、「濾(こ)す」と「濾過(ろか)」は、別ものということを知りました。
圧搾機や袋などで搾られる「濾(こ)す」工程を経て、さらに「濾過(ろか)」という工程があるんです。
今回、「にごり酒」について調べると、ほとんどのサイトには要約すると、「醪(もろみ)を粗ごししたもの」とありました。
そこまでしか記載がないので、「濾過(ろか)」についてはどうなんだろう?というのが、私の疑問です。
「無濾過 にごり酒」と書かれているものは、全く「濾過(ろか)」していないのでしょうか?
しつこいようですが、上の方で書きました、これです↓
「活性炭」を使っていなければ、濾過機(フィルター)にかけても、「無濾過」扱い。
でも、せっかく粗ごしにしたのに、フィルターを使うと意味なくなるから、やっぱりそこは「濾過(ろか)」自体していないのかなと考えます。
では、「無濾過」って書かれていない「にごり酒」はどうなんだろう?
暗黙の了解で、記載を省略されているだけなのか?
検索していると、一つの「Yahoo!知恵袋」がヒットしました。
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
「濁り酒」は、醪を少し残して圧搾機にかけて搾り此方を炭で濾過し、とっておいた醪を破砕ポンプ(粗い濾過機に近いです)にかけて細かくし、調合時にこれを加えて濁り酒にするものです。
(但し濁りの作り方は蔵によって若干異なりますが)
引用元:
日本酒の、無濾過とにごり酒は何が違うのですか?ご存知の方いらっしゃいま... - Yahoo!知恵袋
これによると、「活性炭も使って、濾過(ろか)したお酒に、後で醪(もろみ)を加えて、調合したもの」が「にごり酒」となります。
正直、「Yahoo!知恵袋」なので、信憑性とかどうなのよ?とも思いますが、説明の内容は酒造りにとても詳しそうな方だし、なにより、納得がいきました。
「無濾過」の表記がない「にごり酒」はそういうことなのかもなと。
「後から加えるって、それ、濾したことにならなくない?」という素朴な疑問は残りましたが、納得はしましたw
ともかく当然ですが、蔵によって、製法がそれぞれ違うようですね。
ひとくくりに、統一できない日本酒造りの奥深さでもあるわけです!
これ!っていう答えが必ずあるわけじゃない日本酒の世界。
悩みながら、迷いながら、渡っていこうと思います!
(なんだそれって、オチですみません。。)