辛口って、なんだ!?
「辛口の日本酒が好き。」
「やっぱり日本酒は、辛口だよね〜。」
日本酒が好きな方も、そうでない方すら、よく耳にする言葉ですよね。
辛口
これ言っとけば、お酒よく知ってるような雰囲気がありますよね 笑
かくゆう私も、よく使ってました。。苦笑
もともと、日本酒は好きだけど、そんなに色々な銘柄は、飲んだことはなくて、知らなかったし、よくわかってなかったんですよね。
日本酒の広さや、奥深さが。。
もちろん!色々飲んだ上であえて、「辛口が好き!」って方もいると思います。
そこは好みですからね!
お酒は趣向品。
私も辛口系といわれるタイプも好きです!
でも、旨み濃い目、かつ酸味も立つお酒が一番好みかな~♪
でも、なんなの?辛口って?!
そもそも日本酒は、水と米で造られています。
辛味成分なんて、何も入っていないんです。
塩辛いとか、唐辛子や生姜のようなピリピリした辛さは、感じないと思います。
だって、入ってないんだもの。
日本酒は、基本的に甘いお酒なんです。
お米のデンプンを麹(こうじ)が醸して糖にし、その甘い糖を使って造るお酒なのですよ。
まあ、それはビールやウィスキーなどでも同じなんですけどね。
では、日本酒の辛いって、なんだ?!って考えると、刺激なのかな〜と思います。
度数の高いアルコールからくる刺激や、酸味のすっぱさ、発酵由来の発砲感、あと、醸造アルコール添加のスースーするミントみたいな刺激。
ガツンとくる刺激を、辛口と言う人が多いようには思います。
中には、甘さがとにかくなくて、あまり旨みもなく、サラッサラッで、水のごとくスイスイ飲めるものを、辛口っていう方もいます。
正直、そんなに甘いのが嫌なんだったら、焼酎を飲んだ方がいいんじゃない?!って思ったりもします。。
焼酎も好きだけどねw
そう!甘味は、旨味でもあるんです!
これは、日本酒がメインのお店のマスターに言われたんですけど、「甘味がないと旨味もなくなるよ。」。
確かにそうだなと思います。(今はw)
お料理とかでも、甘味はコクを出し、旨味をもたらせてくれますよね。
アジアの料理に多いのかも。
日本や韓国はもちろん、タイ料理とかも、お砂糖を加えますしね。
逆に西洋料理は、デザート以外はあんまり砂糖を足さないイメージですね。
日本酒の甘辛の目安
一つの目安として、「日本酒度」ってのがあります。
物理的に、日本酒の糖度を図った値です。
「日本酒度計」という器具があり、お酒の中に入れて計ります。
図を作ってみましたが、伝わるかな・・
ようは、浮力を使った計器です。
糖度が高いと浮いていきます。
真水よりも、塩分濃度がある海水の方が、体が浮きやすいのと同じ原理です。
液体の中の濃度が高いと、ものは浮いていくわけです。
なので、糖度が高くて、計器が浮き、マイナス(ー)の値になるほど、甘いお酒となりますね。
マイナス(ー)が甘口、プラス(+)が辛口となるので、イメージ的には、ちょっと逆の感じがして、覚えにくいかもしれません。
でも!安心してください!
私が思いついた、画期的な覚え方!!(もうその前に思いついた人もいるかとは思いますが・・)
「甘い」、「辛い」の漢字を、頭の中で思い出してください!
ね?漢字の一部分が、プラスマイナスに、完全に一致!奇跡!!
日本酒度のための漢字か!?ってくらいに思いました笑
一般的には、+6以上が大辛、+5.9〜3.5が辛口、+3.4〜1.5がやや辛と言われています。
でも、これにさらに酸度が加わることで、印象が変わってきます。
酸度が高ければ、すっきりするので、甘く感じないんですね〜。不思議。
なので、マイナス(ー)の値になっていても、すっきりしてるお酒もあります。
長野県の「居谷里」とか、高知県の「亀泉」が、そうだなって思います。
数値的には、甘口のはずだけど、すっきりしてて面白いお酒です。
もともとは昔、戦後の物のあまりない時代に、水飴や醸造アルコールなんかを添加して作られた、「三増種」と呼ばれたお酒が、ベトベトした甘さがあり、安く手に入る酒だったことが、語源の発端かな〜と推測されます。
当時はお米自体が不足してたので、お酒を造るどころではなかったのでしょう。
なので、少しの日本酒に色々と添加して、三倍にして作ったお酒が、日本酒として、広く出回っていたのです。
ベトベトしない、甘味を添加されていない日本酒は、お高い酒だったため、甘くない=辛いお酒は、良質な日本酒ってイメージだったのだと推測します。(推測です)
「辛口の酒をくれよ!」っていうのは、「混じりっけない、美味しいお酒をくれよ!」ってことだったのが、「辛口」ってとこだけ、一人歩きしちゃった感じですかね。
しかし、現在になっても、「辛口」って表記すれば、売れる!
もしくは、書かないと売れない。。みたいな悲しい風潮もあるのも、事実です。。
正直、「超辛」、「大辛」とかって、書かれていても、そんなに辛口と思わなかったりしますが、怒らないでやってください!
それは、その蔵の銘柄の中では、辛口に入るってだけだったりします。
頑張ってるんです!世の流れに合わせようと!!
生き残って、造り続けたいんです!
日本酒を、愛してるから。
なので、世の自称辛口好き皆さんが、本当に辛口好きなのか、私は疑問です。
あんまり飲む機会がないから、まだ知らないだけじゃないのかなって、思うんです。
だから、知ってほしい!日本酒の幅、奥深さ!
ともかく、私が言いたいことは、いわゆる「辛口」だけが、美味しいさ酒ってわけじゃないのよ!ってことです。
先入観を捨てて、いろんなタイプの日本酒をまず、飲んでみてほしいなと願います!
私も飲むよぉー!!